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人と人をつなぐ生活日用品としての漆器づくり

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及川漆工房

  漆や漆器の魅力とは

  漆器の一般的なイメージは、高価であるとか取り扱いが難しいとかというものではないでしょうか。 増沢塗職人の及川守男さんは「しっかり手間をかけて作られた漆器は食器乾燥機を使わないなどいくつ かの注意を払えば取り扱いは難しくありません。」と話します。
    漆器の良さとしては手に触れたときの感触や、見た目の美しさなどが挙げられますが、さらに漆器の 底は厚く料理の温度が保たれる一方、ふち際は薄く口につけたときの感触がよいため、料理の温度を 大切にし、味を引き立てると言われています。「和食は無形文化遺産に登録されましたが、中身ばか りを大切にするのではなく、器や漆の良さにも関心を持つべきです。」と及川さんは話します。

 

  生活日用品としての漆器 増沢塗

  江戸時代、南部藩においても漆器は生産されていましたが、漆を節約して作っていたため、水に弱く取り扱いが難しく、 手間がかかるというイメージがついてしまったのではないかということです。増沢塗が作られた旧衣川村の増沢地区は古くから漆の産地で、 湿度が高い気候風土が漆器づくりに適しており木工が盛んでした。街道が交差する交通の要衝で、漆器づくりが村の基幹産業となるまで発展し、 明治から大正にかけて大きな集落となったそうです。しかし増沢の漆器産業はその後衰退し、北上川の治水事業に伴い集落はダムの底に沈み、各地 に散らばった増沢塗の職人は及川さんだけとなりました。
    豪華な加飾をした秀衡塗に比べ、増沢塗は生活日用品の漆器という特徴があります。増沢塗の歴史は作り手と使い手 の間で受け継がれていたので、文献などの資料は極めて少ないそうですが、約千年に近い歴史があると考えられています。

  数十年使うことができる漆器

  増沢塗は生活日用品に用いる漆器だからといって品質が低いわけではありません。 及川さんの作る漆器は長い間使えるという点で、安価なものと異なります。
    漆器は器である素地(きじ)とその上に塗る漆などの塗料、金などによる文様からなります。 安価な漆器は、木粉やプラスチックを成型した素地を用いたり、漆に化学塗料などの混ぜ物をした りしています。大量に作ることができますが、長く使えず修理もできないことから使い捨てとなります。

素地を研いだもの

素地を研いだもの
増沢塗の持ちやすさは今で言うユニバーサルデザインにもつながります

増沢塗の素地

増沢塗の素地


     及川さんの作る増沢塗は、原木を半年から一年乾燥させ器の形に削り出した素地を職人から買いとり、それを研ぎ修正しながら布を張り付けます。器は特に縁の部分が欠けやすいため、布を張ることにより傷みを防ぐ効果があるのだそうです。 その上から土と漆を混ぜたものを布が隠れるまで繰り返し塗り、最後に漆を重ね仕上げをします。漆器の土台となる素地からしっかり作られ、漆を何度も重ね塗りした増沢塗は水にも強く、奥行きのある光沢をもち、化学塗料を用いた漆器に比べ、油や酸、ア ルカリなどに対して、強くなるのだそうです。

及川さんの作る漆器は多くの工程を経て作られます。

及川さんの作る漆器は多くの工程を経て作られます。

布を張り縁の傷みを防ぎます

布を張り縁の傷みを防ぎます


  ものを通じた作り手と使い手の繋がり

    長い間生活日用品として用いられるには修理は欠かせません。器の基本となる素地からしっかりと作られている漆器だからこそ修理は可能です。 むしろ修理を重ねることにより漆は重なり、器は強くなっていくのだそうです。そのためにも及川さんは仲介業者を通さず、お客さんと直接顔を合わせて販売する ことを心がけています。「漆器は作り手と使い手が直接コミュニケーションをしなければならない。職人は作ったものに関して、長所も分かるが短所も知っている。 短所も使い手にしっかり説明して漆器の特徴を活かした使い方をしてもらわなければならない。使い手の顔が見えれば手抜きの仕事はもちろんできない。私の父の頃 は親・子・孫、三代使えるものを作らなければだめだと言われていた。使い手も上都合があれば作り手の職人のところに行くことで、職人も育つし使い手も漆器の使 い方の知識を深めることができる。人と人との繋がりとはそういうものではないでしょうか。」と及川さんは語っていました。

増沢塗職人の及川守男さん持っている壺は漆を数十回重ね塗りしているため数百年は持つそうです

増沢塗職人の及川守男さん
持っている壺は漆を数十回重ね塗りしているため数百年は持つそうです。

本来の増沢塗は無地が基本ですが 近年は加飾をしているそうです。

 

今回お話を伺ったのは・・・     及川漆工房

所在地: 〒023-0403  岩手県奥州市胆沢区若柳明神下18-1
・漆器は2000円から販売しています。
・見学、販売希望の際は作業中のこともあるため事前に電話で確認してください
電話 0197-46-2004